2009.03.06

園長・副園長コラム

なもあみだぶつの心

2009年 3月6日(金)

早いもので、もうすぐ修了式を迎えます。
卒園児は年少さんの時から、「あみだにょらいさま」の前で、「なもあみだぶつ」と、
透きとおるような声で、お念仏を唱えてくれました。
年長さんになってからは、ローソクとお花とお香をお供えして、仏さまのご給仕を
してくれました。
ローソクの灯火は「仏さまの知恵」のお働き、お花は「仏さまの慈悲」のお働きを
示してくださっています。
ローソクの灯火が暗闇を明るく照らすように、仏さまは、私たちがわがままな生き方を
しないように正しい生き方へ導こうとお働きになっています。
お花はなんとなく温かいものを感じ、私たちが悲しい時、苦しい時には、その悲しみや
辛さを和らげてくれます。
仏さまもお花のように、私たちが苦しい時、困った時、喜んでいる時も、私たちといっしょに、
苦しみ、悲しみ、そして、喜んでくださる「慈悲」のお働きをしてくださっています。
仏さまは私たちと共に、いつでも、どんな時でも、私たちを明るく照らし、温かく包ん
でくださる存在です。
ややもすると、私たちは自分だけの力で生きているように思うことがありますが、
私たちは絶対に一人では生きていけません。
誰にでも、両親や兄弟があり、親戚があり、たくさんの人たちに温かく包まれて
生活して生きているはずです。
そして、この地球上で、社会で、家庭で、生かされている命です。
私たちを温かく包んでくださっている人たち(すべての命)には、おかげさまで
「ありがとうございます」という言葉しか見当たりません。
ですから、「あみだにょらいさま」の前では、「いつも見守ってくださいまして、
ありがとうございます」という感謝の気持ちを込め、力強く「なもあみだぶつ」と
お念仏する心が大事です。

(園長 土岐 幸次)