2022.12.13

園長・副園長コラム

求められる保育者とは

令和3年度思い出の綴りより抜粋

未だ、コロナ渦であり変異ウイルスのオミクロン感染拡大が続く中、看護師や介護士同様に保育者もエッセンシャルワーカーとして社会的使命は大きく、処遇改善が実施されます。それにより、給与面の待遇が改善され、使命感の向上につながる点では大変ありがたいことです。同時に大事なお子様を保育するプロとしての資質向上にもつなげていかねばなりません。

保育者は何年目であっても周囲からは、保育のプロとみなされ、自分の未熟さを経験年数の少なさを言い訳に出来ません。

保育の専門家として必要されるのは、一人ひとりの子どもを見つめ、認め、声なき声にも耳を傾け、よりよい方向へ導く力と、子どもたちをまとめクラスを運営する力、遊びを通して保育目標へと導いていく計画性と実行力を持つことです。

スポーツ界では「心(精神力)技(技術)体(体力)」のバランスが強調されますが、保育の現場でいうと、情熱、技術、体力でしょうか。

そうすると、「保育の専門家としての力量」は技術と重なります。

保育のスキルアップのために、研修会に参加する機会を増やすことや、日々の保育のふり返りや、定期的に園内研修会を行っていく必要があります。

子どもたちとの日常保育は体力が必要であり、病気に負けない健康な「体」が必要となります。

ほとんどの保育者は、幼い頃から保育士や幼稚園教諭に憧れた自分だからこそ、実際の保育現場では「情熱」が原動力となります。

保育者の園生活の中では、子どもたちの保育、限られた時間内で保育計画を立てたり、記録を書いたり、保護者との連絡や教材準備、保育室の掃除など「しなければならないこと」が山ほどあります。

そんな保育者としての生活を送る中、「せずにはおれない」という気持ちが自分の内から沸き上がってくる「情熱」こそが、資質向上に繋がるのではないでしょうか。

本園は、阿弥陀如来様の視線で子どもたちの保育に当っていくことの出来る保育者を理想としています。

浄土真宗の本尊である「阿弥陀如来」は私たちを救わずにはおられないという「お働き」にも通じるところがあるからです。

情熱を持つことも大事ですが、本園の保育者として最も大事にしなければならないことは、まわりの先生方、子どもたち、保護者からも共に育てられている自分であるという謙虚な心と感謝の気持ちを持たねばならないということです。

最後に、ご卒園までの園生活の中で、卒園児の皆さん、保護者の皆さんにお育ていただきましたことを感謝申し上げます。