2007.02.14

園長・副園長コラム

春一番

2月14日(水)

今日は、朝から春一番といった強風が吹き荒れています。
温暖化も、いよいよ季節感を変貌させるぐらい進んできた証かも知れませんね。1月以来、雪も少ししか降らず、春の陽気を感じさせる空が続いていること事態、異常です。
たぶん、日本の四季が育んできた多くの動植物の命も失われる日も近いのではないかと危惧しています。
ひとつのかけがえのない命が育まれるためには、どれだけの時間と過去の歴史が必要なのかを考えなければなりません。
私という命が生まれてくるためには、両親がおり、両親にもそれぞれ両親がいなければなりません。十代、二十代、三十代遡っていくと何億人という先祖の命がなければ、私という命は存在しないのです。
これだけでも、命の重みを感じざるをえないはずです。しかし、残念ながら、人間のエゴや際限のない欲望によって、多くの命が失われているのが現実ではないでしょうか。
仏教では、私の中に同居する煩悩を滅することで、自然と共存し、争いごとのない、笑いの絶えない、心豊かな生活を送ることが出来ると教えています。
前回のコラムにも取り上げましたように、「無財の七施」を実践することで、「仏の心」と似通った生活が送れるはずです。
自分の命も大切ですが、それ以上に自分の身の回りにある命も大切にしなければなりません。
ですから、自分より他人のことを大事に考え、見返りを求めず行動して、感謝の気持ちを忘れないことです。
本来なら、私の命が誕生した瞬間から感謝しなければいけないのです。
そして、もっと大事なのは自分の命は身の回りのすべてに生かされている命であることを知り、身の回りのものを生かしていく命でもあることを自覚したいものです。